はじるす その2


イタチが心配で、仕事をほっぽらかして早々に帰宅。鍵を回す手ももどかしくドアを開け、居間に入るとイタチは寝ぼけ顔で僕をぼんやりと見つめている。てっきり寝ているかと思っていたのだが、たった今起きたばかりのようだ。ケージをのぞいてみると、エサもきれいにたいらげているようだし、トイレにしても下痢している様子はない。まずは一安心。服を着替え、手を洗って(B'z稲葉に「イタチを触る前には絶対手を洗ってくださいね☆」と言われてるので)、イタチをケージから出す。おお、今日はなんだか走り回る具合が激しいぞ。あちこちをいつも以上に掘っている。やっぱりいちんちじゅう独りでさびしかったんだろうな。僕より遅かった奥さんの帰宅後、イタチの状況をつぶさに報告。これなら共働きでも問題なく飼っていけそうだとふたりで確信した。今日一日僕にも増してイタチの心配をしていた奥さんだったけど、安心したのか出身部族に古くから伝わる「喜びの踊り」を力一杯踊っていた。「どたどたうるせえ」と思った。